病院の薬剤師求人を区分に持つのは18社中17社、企業は12社。件数まで出す2社では病院は全体の5.7%と2.1%

薬剤師の転職・派遣サービス18社の公式サイトを2026年8月19日に読み、 どの職場を区分として用意しているかを数えました。

調剤薬局以外を考えている人ほど、この確認が効きます。 区分がない職場は、その会社の検索画面からは探せないからです。

数えた結果、病院を区分に持つのは17社、企業は12社でした。 そして**件数まで公開している2社を見ると、病院の求人は全体の5.7%と2.1%**しかありませんでした。

求人数そのものの数え方は求人数の呼び名と母数の違いに書きました。

施設・業態の区分を並べているのは14社。3区分から7区分まで

まず、そもそも施設で絞り込めるのかを確認しました。

社数 会社
施設・業態の区分を並べている 14社
職種で並べていて、施設の区分ではない 1社 セルワーク 薬剤師求人
施設形態での絞り込みが用意されていない 1社 ファーマリード
「〜など」と文章で書いていて、区分の一覧を確認できない 2社 ジョブメドレー(薬剤師)ファーマシスタ求人
合計 18社

ファーマリードの求人検索の条件は勤務地・職種・雇用形態の3つだけで、 施設形態での絞り込みがありません。掲載求人は調剤薬局が中心と書かれています。

区分を並べている14社の区分数は3つから7つまで開いていました。

区分数 社数 会社
3 1社 ファーマキャリア(薬局/病院/OTC・その他)
4 3社 アポプラス薬剤師ヤクマッチ薬剤師キャディカル 薬剤師.転職
5 4社 お仕事ラボファル・メイトマイナビ薬剤師ファーマプレミアム
6 3社 ヤクジョブファルマスタッフ薬キャリ
7 3社 MC-ファーマネットジョブメドレーエージェント 薬剤師アプロ・ドットコム

1+3+4+3+3で14社です。

病院を区分に持つのは17社、企業は12社

18社を職場ごとに数えました。台帳の条件別一覧と同じ数え方です。

職場 区分を持つ社数
調剤薬局 17社
病院 17社
ドラッグストア 13社
企業・製薬 12社
OTC 10社
クリニック(病院と別に書く) 9社
老健・療養型・福祉施設 3社
治験 1社
漢方薬局 1社

**病院を含まない1社はファーマリード**で、 これは施設形態の絞り込みそのものがないためです。 同じ理由で、調剤薬局の17社にもファーマリードは入っていません (同社は「掲載求人は調剤薬局が中心」と書いていますが、区分としては用意されていません)。

企業を含まない6社は、 ファーマリードファーマキャリアセルワーク 薬剤師求人ヤクマッチ薬剤師ジョブメドレー(薬剤師)キャディカル 薬剤師.転職です。

製薬企業など、企業の求人を考えているなら、 この6社の検索画面には企業という区分がありません。 扱っていないという意味ではなく、区分として立てていないという意味です。

数の少ない区分も見ておきます。 老健・療養型・福祉施設を区分に持つのは3社 (ヤクジョブ「福祉施設・その他」、 MC-ファーマネット「老健」、 アプロ・ドットコム「老健・療養型施設」)。 治験MC-ファーマネットの1社、 漢方薬局ジョブメドレーエージェント 薬剤師の1社だけでした。

14社の施設区分を、公式サイトの表記のまま並べる

区分の並びと言葉づかいがそのまま各社の性格を表すので、表記を変えずに載せます。

サービス 公式サイトの施設・業態の区分
ファーマキャリア 薬局/病院/OTC・その他
アポプラス薬剤師 調剤薬局/病院・クリニック等/企業/ドラッグストア
ヤクマッチ薬剤師 調剤薬局/ドラッグストア(調剤併設)/病院・クリニック/ドラッグストア(OTCのみ)
キャディカル 薬剤師.転職 調剤薬局/病院・クリニック/ドラッグストア(調剤あり)/ドラッグストア(OTCのみ)
お仕事ラボ 調剤薬局(調剤専門)/ドラッグストア(調剤併設)/ドラックストア(OTC)/病院・クリニック/企業・その他
ファル・メイト 調剤薬局/病院/調剤併設店/OTC/企業
マイナビ薬剤師 調剤薬局/病院・クリニック/ドラッグストア(調剤併設)/ドラッグストア(OTCのみ)/一般企業
ファーマプレミアム 調剤/企業/調剤+OTC/OTC/病院
ヤクジョブ 調剤薬局/病院/クリニック/企業/ドラッグストア/福祉施設・その他
ファルマスタッフ 調剤薬局/病院・クリニック/企業/ドラッグストア/ドラッグストア(調剤あり)/その他
薬キャリ 調剤薬局/病院/ドラッグストア(調剤併設)/ドラッグストア(OTCのみ)/企業/その他
MC-ファーマネット 調剤薬局/一般病院/老健/クリニック/ドラッグストア/企業/治験
ジョブメドレーエージェント 薬剤師 調剤薬局/ドラッグストア(調剤併設)/ドラッグストア(OTCのみ)/病院/企業/漢方薬局/クリニック
アプロ・ドットコム 調剤薬局/ドラッグストア(調剤併設)/ドラッグストア/病院/企業/老健・療養型施設/その他

言葉づかいの違いが、そのまま拾い出せます。

同じ職場を指していても、検索窓の語が違えば別の言葉で探すことになります。 「ドラッグストアの区分がない」ように見えても、 ファル・メイトのように別名で用意されている場合があります。

職種で分けている1社は、薬剤師以外の区分も持っている

セルワーク 薬剤師求人だけは施設ではなく職種で分けており、 区分は10あります。

薬剤師(調剤)/薬剤師(調剤薬局)/薬剤師(調剤薬局・OTC販売)/薬剤師(病院)/ 薬剤師(ドラッグストア)/医薬品販売OTC販売登録販売者調剤事務/薬剤師その他。

前半の5つは薬剤師の職種ですが、 後半には登録販売者・調剤事務という薬剤師免許を前提としない区分が入っています。 同社のトップ見出しは「薬剤師求人10万件以上」で、 その10万件にこれらが含まれるかどうかは公式サイトに書かれていません。 求人数の母数の話に詳しく書きました。

「〜など」としか書いていない2社

ジョブメドレー(薬剤師)は「調剤薬局・ドラッグストア・病院などから検索可能」、 ファーマシスタ求人は「薬局・病院・製薬会社などの店舗・会社から求人を探せる」と、 どちらも文章での説明にとどまり、区分の一覧を確認できませんでした

この2社は仕組みも他社と違います。 ジョブメドレー(薬剤師)は「エージェントを介さない直接応募型の求人サイト」、 ファーマシスタ求人は「採用担当者がつくる薬剤師求人広告サイト」で、 どちらも人材紹介ではありません。 紹介会社の検索条件と、求人広告サイトの検索条件を同じ表で比べることはできないということです。

病院とクリニックを分けているのは3社、まとめているのは6社

「病院」という語を含む17社の中身も揃っていません。

まとめている会社では、病院だけを抜き出して探すことができません。 病床のある病院で働きたい場合、クリニックの求人も一緒に出てきます。 逆に分けている3社なら、その区別が検索の段階でできます。

ドラッグストアも同じことが起きています。 ドラッグストアを2つの区分(調剤併設とOTCのみ)に分けているのは8社でした。 ファル・メイトは「調剤併設店」「OTC」と、 ドラッグストアという語を使わずに同じ区別をしています。 同じものを違う言葉で書いているだけの場合もあるので、 区分の名前だけで扱いの有無を判断しないほうが安全です。

件数まで出している2社。病院は5.7%と2.1%、企業は0.5%と0.7%

区分があることと、そこに求人があることは別です。 施設ごとの件数まで公開している会社は2社しかありませんでした。

薬キャリの施設形態別の内訳です(2026年8月19日時点の表示)。

施設 件数 内訳合計に占める割合
調剤薬局 93,709件 79.0%
ドラッグストア(調剤併設) 15,836件 13.3%
病院 6,751件 5.7%
ドラッグストア(OTCのみ) 1,698件 1.4%
企業 582件 0.5%
その他 121件 0.1%
内訳の合計 118,697件 100%

ジョブメドレーエージェント 薬剤師の業種別の内訳です。

業種 件数 内訳合計に占める割合
調剤薬局 15,265件 58.1%
ドラッグストア(調剤併設) 9,288件 35.4%
ドラッグストア(OTCのみ) 921件 3.5%
病院 561件 2.1%
企業 193件 0.7%
漢方薬局 25件 0.1%
クリニック 8件 0.03%
内訳の合計 26,261件 100%

どちらの合計も公式サイトには表示されていません。 台帳に記録した各件数を足して出したもので、2回計算して一致を確認しています。

読み取れることは3つです。

  1. 調剤薬局が大半です。2社とも6割から8割を占めます
  2. 病院は5.7%と2.1%。「病院の求人を扱う17社」の一覧を見て多いと思っても、 件数で見ると全体のごく一部です
  3. 企業はさらに少なく0.5%と0.7%。 薬キャリの企業582件は、公開求人118,695件を掲げるサイトの中の582件です

同じ2社でも比率は違います。 調剤薬局の割合は79.0%と58.1%、ドラッグストアは合計で14.8%と38.9%でした。 扱っている職場の構成そのものが、会社ごとに違うということです。

残る16社は内訳を出していないので、病院や企業の求人が何件あるかは公式サイトから分かりません。 「病院の求人多数」と書かれていても、件数の裏付けは公開されていません。

病院・企業を狙うときに、公式サイトだけで確認できること

区分の有無と件数の関係を、そのまま確認手順にします。

  1. その職場の区分が検索画面にあるか。 病院は17社、企業は12社にあります
  2. 病院とクリニックが分かれているか。 分かれているのは3社だけです
  3. 件数が分かるか。 施設別の内訳を出しているのは2社だけで、 病院は5.7%・2.1%、企業は0.5%・0.7%でした
  4. 非公開求人の扱いが書かれているか。 アポプラス薬剤師は「全体の80%以上がWEB公開していない求人」と明記しています。 詳しくは登録前に確認できる8項目に書きました

そのうえで、件数の少なさは「無理」という意味ではありません。 求人を探して紹介するのではなく、希望条件に合わせて医療機関へ交渉して求人をつくると書いている会社もあります (ファーマキャリアの「オーダーメイド求人」、 お仕事ラボの「あなただけの求人」)。 公開されている件数だけが選択肢の全部とは限りません。

台帳の条件別一覧もあわせてどうぞ。 病院の求人を扱う会社の一覧企業・製薬の求人を扱う会社の一覧

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この記事の数字はすべて2026年8月19日に各社の公式サイトを直接読んで記録したものです。 当サイトの評価やランキングではありません。 1社ごとの記録はサービス台帳18社にあります。